不動産売却を進めるには、まず価格を設定しなければなりません。
しかし、何を基準にして、どのように希望価格を設定すれば良いのかは頭を悩ます問題です。
今回は、不動産売却における希望価格の決め方や、希望価格にこだわったほうが良い理由についてご紹介します。
不動産売却時の売り出し価格の決め方とは？
不動産売却の際はまず、売り出し価格を設定します。
そのときの市場相場や売主の希望を考慮しながら、売主が自由に決めることができます。
しかし何の根拠もなく高く売りたい一心で相場からかけ離れた価格を設定すれば、売れ残るおそれもあります。
決め方としては、まず「これくらいで売りたい」という希望価格を決めます。
たとえばローン残債のある場合は、売却金で完済できるような価格を設定します。
買い替えの場合は、新居の頭金を賄えるほどの利益がでる価格を希望価格として設定しても良いでしょう。
次に、希望価格と市場相場を比較します。
国土交通省が公開する「土地総合情報システム」では、各地域での不動産取引の情報など、公的な地価情報も入手できます。
そしていよいよ不動産会社に依頼して査定額を出し、検討して決めます。
自分の希望価格と査定価格が必ずしも一致することはなく、査定価格が低い場合はその理由も確認しましょう。
こだわるとは頑固になることでなく、相場や取引状況を把握したうえで希望に近い適正な価格を決めることです。
希望価格にこだわると良い理由とは？
希望価格を最初から控えめに設定する必要はありません。
理由は、似た不動産はあっても、同じ不動産は周囲の環境もあわせて他にはありません。
相場より高くても「絶対に購入したい」という買い手が1人でも見つかれば、成約できることもあります。
かといって相場からかけ離れた価格では売れ残ってしまうおそれもあるため、やや高めで設定しましょう。
また希望価格に対して、売却可能価格も決めて値下げの限界値を決めておきます。
不動産売却を急いでいない場合は、自分の希望価格に近い価格で成約できるまで待つ余裕があります。
しかし諸事情で急いでいる場合は、買い手の希望や状況を見ながら売却可能価格まで段階的に値下げして成約することも手法の1つです。
希望価格にこだわることは同時に最低価格にもこだわることにつながり、損をしない値下げをするためにも重要です。
希望価格にこだわる理由は、こだわることで現実離れした価格を設定せず、また損をする値下げを未然に防ぐためです。
まとめ
不動産売却時の売り出し価格は、売主の希望価格でもあります。
その希望価格は、市場相場、査定価格を加味して、それでもやや高めに設定すると良いでしょう。
また、価格にこだわることで最低価格も決めておけば、損をする値下げも防ぐことができます。
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